電車の中で見る中国人観光客

 もしあなたはこの光景を目の当たりにしたら何を思うのでしょうか?

中国人観光客一行は電車に乗っている。次の停車駅で乗車したおばあさんを見ると、大きな荷物を抱えスーツケースを移動しながらもおばあさんに声を掛け席を譲る。それもおそらくおばあさんが分からないと思われる中国語で。その後、車両の中を響き渡る大きな声で「神戸牛もおいしいらしいから、今晩は食べてみようか」と会話を続ける、それももちろん中国語で。

中国では「尊老爱幼」(老人を尊敬し、子供を慈しむ)が美徳とされ、異国で旅をする客の身であっても、老人を見ると席に居座ることができないのでしょうね。実際中国でバスに乗ると、車内で立っている子供の姿はほとんど見ません。老人だけではなく、子供も席を譲ってもらえるのです。

神戸牛かぁ~と羨ましく思いながら大きな喋り声に眉間にシワを寄せるのでしょうか?
人の長所を見習うのも簡単ではないのですが、自分自身との違いを素直に受け入れるほうがもっと難しいのではないかと思います。しかし、その違いを受け入れることは今の時代に求められるものだし、語学を勉強する上でも必要だと思います。