歌い継がれる「小児郎 上学歌」

 いつの時代にできた歌なのでしょうか。風にも雨にも負けず大にして発奮して学問を身につけようとする小さな男の子が、学校に行く途中の心情を綴ったもので、中国人なら誰でも一度は耳にしたことがあるでしょう。

 

 いいえ、中国人だけではありません。中華系のタイの方で、小さい時にタイの中華系幼稚園で聞いていたといいます。大人になっても、中国語は話せませんが、この歌は鮮明に覚えていて、落ち込んでいる時にこの歌を唱って勇気付けられるそうです。

 

 テンポがよい歌で、かつて香港の有名な女性歌手もレコードに収録していたほどです。

 

 しょうじろうや

 かばんをしょって学校へ

 

 かんかん照りなんて

 どうってことないさ

 風に吹かれても雨に打たれても

 へいちゃらさ

 

 なまけものだぁと

 先生に叱られるのが怖いのさ

 学問がなけりゃ

 親に合わす顔がないのさ

 ・・・

 

 ついつい比べてしまいますが、このように発奮して勉強しようとするこどもは今の時代にどれだけいるのでしょう。こどもだけではありません。大人の私達も昔のこどもの立派さにボロ負けです。 

 

 この歌が教えてくれているのは、決して学問に対してだけではなく、人として生き方や人生に対しての姿勢も示してくれている気がします。この歌が世代を超えて歌い継がれる理由はそこなんでしょうね。